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  • 田中芳樹: 薬師寺涼子の怪奇事件簿
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日記・コラム・つぶやき

2023年3月10日 (金)

ケーンの読書感想文「残照」

どうも、ケーンです。

今回は本当に久しぶりの読書感想文になります。取り上げるのはこちら。

 

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「残照」(祥伝社、著者:田中芳樹)

 

前回の「白銀騎士団」に続き、田中芳樹作品。ジャンルは歴史小説です。

 

中国史上ただひとり、陸路で地中海に達した武将がいた。男の名は郭侃(かくかん)。祖父の代からモンゴルに仕え、攻城戦と砲術に長けた漢人だった。1253年モンゴル帝国は、イスラム世界の制服とさらなる領土拡大のため、「フラグの大西征」を開始。37歳の郭侃は、15万の蒙古軍部隊長として西方遠征の途についた。新兵器「回回砲」をひっさげ、瞬く間に各地を陥落させる。だがエジプトを前に、隻眼の猛将バイバルスが立ちはだかり…。(帯より)

 

中国の名将、郭侃(かくかん)の生涯を描いています。

郭侃の名は、氏がかつて著した「中国武将列伝」(中公文庫)にも記述があります。中国史上、陸路で最も西へ行った武将として紹介されており、イスラムの軍隊どころか、ヨーロッパの十字軍とも戦った、とされており、当時これを読んだ私は驚きました。しかも連戦連勝、敵から「神人」とまで呼ばれ畏れられる無敵ぶり。しかし残念ながら日本ではまったくの無名です。昔ほどではないですが、日本はまだまだ中国史と言えば三国志、という風潮がありますね。

以前から日本では無名の中国人武将を発掘しては、それを題材にした小説を発表してきた田中芳樹。その彼がついに郭侃を書いたか、と思うと、否が応でも期待は膨らみます。

そして読んだ結果、オススメ度は…。

 

★★★★☆になります。

 

いやあ、氏の壮大な歴史絵巻、堪能させていただきました。

ここでみなさんに間違えてほしくないのは、これは「歴史小説」であって「戦記物」ではないということ。血沸き肉躍る合戦シーンの連続を期待して読むと、拍子抜けして星4どころじゃなく落胆します。氏がやっているのは、日本では無名の武将・郭侃の活躍を描くと同時に、その視点を通じて背景の歴史を描くこと。もちろん郭侃は武将ですから戦闘シーンはありますし、そこは間違いなく面白い。ですがその他にも、郭侃とは直接関係のない人物のエピソードや歴史事実などが頻繁に語られています。そのあたりが戦記物とは違うところで、時に難解で退屈に感じる人もいるかも知れません。でも、そこが歴史好きにはたまらないところでもあるんですよねえ。

さて、では星1つ減点した理由は何か。

これはもう、歴史事実なので氏にはどうしようもないことなんですが、郭侃が仕えたモンゴル帝国の残虐さです。

降伏すれば助けるが、逆らえば皆殺し、がモンゴル軍の基本。だから抵抗の末に陥落した城は血の海になります。それはもう、相手が民間人だろうと、女子供であろうと関係なし。皆殺しにしたうえ、財宝を根こそぎ略奪し、最後には建物に火を放ちます。

もちろん郭侃が率いる漢人部隊はそんなことはしなかったし、モンゴル人武将の中にも良識ある者はいましたが、それはごく一部。だからどうしても郭侃に感情移入はできても、彼が属したモンゴル軍にはちょっと…という気分になっちゃうんですよね。もう史実なので、本当に仕方ないんですが。「大蒙古帝国の大西征」なんていうといかにも壮大ですが、侵略されるほうにしてみればたまったものではないですからね。

というわけで、まだ知らぬ名将・郭侃の活躍を楽しめて、かつモンゴル帝国の歴史にも詳しくなれる一石二鳥(?)な一冊。

歴史好きな方にはぜひ。

 

それではまた。

ケーンでした。

2023年2月11日 (土)

レト近況 2023.1~2月

どうも、ケーンです。

今日は北国から我が家のセキセイインコ、レト(♀、4才)の近況をお届けします。

我が家は北海道なので冬はとても寒いですが、レトは寒さにも負けず、とても元気です。というか、いつも暖かいリビングで過ごしているんですがw

そんなレト、またネタになりそうな変化がありました。

 

① お気に入りの歌

レトは普段、あんまり歌に興味を示しません。♀ということもあって、自分から歌うこともあんまりないです。どちらかというと、おしゃべりを聞くのが好きっぽい。
でも、飼い主はレトとコミュニケーションするとき、「何かの拍子に歌ってくれないかなぁ~」と思って、よく歌います。最近歌ってあげたのがこれ。

 

「レ~ト レトレト ことりの子 どっかの森から やってきた~♪」

 

はい、これ「崖の上のポニョ」の替え歌です。レトは飼い主の声がするので反応はするんですが、ノリノリにはなってくれません。

でも、そんなレトにもついにお気に入りの歌ができました!! それは…

 

「カ~モン ベイビー アメリカ どっちかの夜は昼間~♪」

Dapumpusa

 

そう、DA PUMPさんの「U.S.A.」です。見て下さい、このヘドバン!!

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ピンボケじゃないですよw ヘドバンです!!w

何なら「きゃ~おん」とか「あえりあ~」とか、発音はアレですが、いっしょうけんめい合の手を入れてきます。これは嬉しかったですねえ。

なので最近はもっぱらこの歌でコミュニケーション取ってますw

 

② 顔ぴょん

レトは以前、時々、寝転がっている飼い主の顔の上にぴょん、と乗ることがありました。でもそれもめっきりなくなっていたので、飽きたのかな? と思っていたんですが、最近また乗り始めました。それも、飼い主が寝入っている時。

飼い主は夕食後、リビングのソファに寝転がってテレビを見ているうちに、よく寝ます。その時枕にするのが写真のクッション。すでにレトが待機してますねw

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飼い主が寝てしまうと、レトはクッションの上をうろうろしたり、飼い主の耳元に近寄ってぴよぴよ鳴いたりします。それでも起きない時に、しびれを切らしたように顔にぴょん!!

爪が刺さってちょっと痛いので、さすがに目を覚ましますw

…というように、最初は飼い主に「起きて~」「遊んで~」と訴えるために乗ってくるものだと思っていました。

でも。

最近は、耳元で鳴いたりせずにいきなりぴょんっとしてきます。そして鼻や眼鏡をつんつんして降りる。そしてまたしばらくしたらぴょん。

しかも、飼い主が寝入っていようが目を覚ましていようがお構いなしです。

これはもしかして…。

 

「お前…さてはただ俺の顔で遊んでるだけじゃないのか?」

 

すーん。

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「知らんでち」

 

くっ…憎たらしっ…。でもかわいいから怒れない…っw

 


…とまあ、相変わらず飼い主はレトと遊び遊ばれの暮らしを送っています。

 

「カ~モン ベイビー アメリカ どっちかの夜は?」

「…ぴよ」

「それはわかんないのねw」

 

それではまた。

ケーンとレトがお送りしました。

2023年2月 4日 (土)

ケーンの映画感想文「レジェンド&バタフライ」

どうも、ケーンです。

2023年1発目の映画感想文はこちらになります。

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「レジェンド&バタフライ」

 (2023年、主演:木村拓哉、綾瀬はるか、監督:大友啓史)

ここで白状すると、本当に2023年1本目に観たのは「Dr.コトー診療所」でした。母が観たいと言ったので一緒に行ったのですが、朝イチの回だったのがたたり、ワタクシ、不覚にも爆睡してしまいましたw なので実質観ていません。母曰く「よかったよ」だそうです。

さて、話を戻しますと、「レジェンド&バタフライ」は、キムタクと綾瀬はるかという超人気俳優がそれぞれ織田信長とその正室である濃姫を演じた時代劇。レジェンド(伝説)=信長、バタフライ(蝶)=濃姫を指しているようです。監督の大友啓史は「るろうに剣心」シリーズで有名な方ですね。

織田信長といえば、日本人には人気の高い戦国武将ですよね。戦国時代の英雄と言えば、というような質問には必ず名前が挙がる人物です。ただ他方で比叡山焼き討ちなど、多くの人を殺した悪魔、と呼ぶ人もいます。

映画の公開前、あるTV番組で主演のキムタクに「信長は英雄か悪魔か」という質問をぶつけた子供がいました。それに対するキムタクの回答は、

「そのどちらの面も持っていたのが信長であり、人間である」

でした。それで私はこの映画に興味を持ちました。キムタクは多くの作品で色々なキャラクターを演じてきましたが、「ぜんぶ同じ。キムタクでしかない」と酷評されていたこともありました。もしかしたら今回も、キムタクが信長の格好をしてかっこつけてるだけの映画なのではないか、との懸念があったのですが、この回答で、キムタクが織田信長という人間と真摯に向き合ったという印象を受けたからです。

そしてその印象は、間違っていませんでした。

 

オススメ度は、★★★☆☆です。

正確には3.5点。ちょっと辛いのは私のワガママが入っているからで、決して観て損はありません。

 

キムタクは、英雄でも悪魔でもない、一人の人間としての織田信長を演じていました。作中で信長は若い頃は「うつけ者」であり、長じては戦に強くなり常勝不敗、天下を狙う中で史実通り比叡山を女子供もろとも焼き払うという残虐な行為をも行いました。そして、本能寺の変で命を落とす。

そんな激動の人生を歩んでいたのは、「人間」信長でした。人並みに子供っぽいところもあり、怒り、笑い、恐れ、泣く。印象的だったのが桶狭間の戦いの直前のシーン(だったと思います)。信長は今川の大軍を前に、平然とした顔をしつつも、手足が震えていました。彼にもまた、恐れることがあった。弱さがあったのです。

それを支えたのが綾瀬はるか演じる濃姫。彼女は気が強く、身体能力も高く、事あるごとに信長と衝突していましたが、要所要所で信長を鼓舞し、勝利へと導く。それは信長を利用して天下を取るという打算に基づいた行動でしたが、いつしか信長を愛していることに気づきます。しかしその時の信長は「我、人にあらず!!」と豪語するほど悪魔的な面が出ていた時期で、濃姫から遠い存在となってしまっていました(悪魔的になった裏にも、人間・信長の弱さがあったのですが)。濃姫は離縁を申し出、信長もそれを了承します。

そうして離れ離れとなった二人がどのような道を辿り、どのような結末を迎えるのか。

それは、ぜひご自身で劇場で確かめて下さい。

最後に一つ。

劇中、本能寺の変で信長は「是非に及ばず」という有名な言葉を言った後、もう一言呟きます。決して格好の良い台詞ではありませんが、信長を一人の人間として見た場合には「ああ、そうか」となる納得の台詞でした。

ああ、それから私のワガママ部分に触れていませんでしたね。

本作品は信長と濃姫の「人生」を描いた作品なので、合戦シーンはありません。派手な合戦を期待して観ると肩透かしを食らいます。

だからといってアクションがないかというとそうではなく、ほぼすべてを本能寺の変につぎ込んでいました。あそこは「るろうに剣心」を思わせる大友アクションの真骨頂だと思います。

ただワガママを言うなら、「桶狭間」「長篠」あたりの有名な合戦シーンは観たかった。もともとが3時間近い作品ですから、尺がないのは承知の上で。何なら二部作にしてもよかったと思います。

キムタク渾身の信長、ご覧になってみてはいかがでしょうか。

それではまた。

ケーンでした。

 

2023年1月 1日 (日)

新年のご挨拶 2023

どうも、ケーンです。

あけましておめでとうございます。2023年になりました。今年もよろしくお願いいたします。

 

年越しは妹一家が遊びにきて、姪っ子(6才)のありあまるエネルギーに翻弄され、笑ったり歌ったり踊ったり暴れたりした挙句、へとへとになって年が明けるとともに気絶するように眠りに落ちました。

ああいや、ちょっとだけエオルゼアにログインできたか。エオルゼアというのはMMORPG「ファイナルファンタジー14」の舞台となっている世界の名称で、私はもうこのオンラインゲームを3年ほどプレイしています。今年もたくさんプレイできるといいなあ。オンラインゲームなので、これで繋がってる友達もいるし。

 

さて、2023年が明けた朝、起床は6時でしたが、私は起きてすぐ上記のFF14を1~2時間ほどプレイする「朝活」をやっているので、自分の部屋から出て1階のリビングに降りたのは8時頃。カーテンを開けて朝日を入れ、セキセイインコのレト(4才)のカゴにかかっているカバーを開けました。すると…。

 

私「おはようレト。あけましておめでとう」

レト「じじじじじっ!!

私「えっ、何!? 何を怒ってるのレト?」

レト「じっ、じっ、じじじっ!!

 

…起きてくるのが遅いっ!! と言いたげでした。お腹も空いていたのでしょう。エサを代えている間も、レトは不機嫌なままでした。

それでも、ちょうど起きてきた母と一緒に私が朝食(お雑煮です)を済ませ、カゴを開けてやると、一目散に飛び出してお気に入りのキッチンにとまり、上機嫌にw

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レト「あけおめってなんでち??」

 

こんなレトと、今年も楽しく、仲良くやっていきます。辛いこともあるかもですが、この子がいればきっとだいじょうぶ!!

 

それではまた。

ケーンでした。

2022年12月27日 (火)

ケーンの映画感想文 2022年番外編

どうも、ケーンです。

気がつけば年の瀬。2022年も終わろうとしています。

今年は仕事が忙しかったり、途中で体調を崩したりしたこともあって、本を読むよりは映画を観る方が多かったような気がします(「読む」は「見る」より脳のエネルギーを使うので)。

そもそも「読書感想文」の派生として始まったコーナーなのに、こっちのほうが投稿が多かったという…というか、今年の読書感想文は田中芳樹先生の「白銀騎士団」のみ。他にも読んではいるんですが、数としては少なかった気がします。

2023年はもっと小説を読みたい!! そして本家の「読書感想文」をもっと書きたいです。

さて、今回は映画感想文の番外編として、今年観たものの、ブログでは感想を書けなかった作品について、簡単に綴りたいと思います。

 

1本目はこちら。

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「流浪の月」(2022年、主演:松坂桃李、広瀬すず、監督:李相日)

凪良ゆう先生の同名小説の映画化。今年劇場で観た実写映画はこの作品だけでした。

松坂桃李も広瀬すずも好きだったので観に行ったのですが、切ない物語でした。二人の演技は期待以上にもの凄かったです。

断っておきますが、これは「ラブストーリー」ではありません。でも、二人の間には確かに「愛」がある。この言葉の意味が気になる方は是非!!

正直、松坂桃李の「告白」のシーンでは胸が締め付けられて涙が出ました。

 

2本目はこちら。

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「ドラゴンボール超 スーパーヒーロー」(2022年、原作:鳥山明、監督:児玉徹郎)

言わずと知れた「ドラゴンボール」シリーズ最新作。悟空と一緒に育ってきた世代としては外せませんでした。

今回は悟空の息子・悟飯とその師匠であるピッコロが主役。正直、私は個人的に悟飯が好きではありませんでした。やっぱり私にとってヒーローは「戦いが大好きでやさしいサイヤ人」の悟空なんですよ。悟飯が主役というのはどうも…と思いつつ、ピッコロは好きなので鑑賞したのでした。

結果は…大満足!!

いや、ツッコミどころはあるんですよ。アルティメット悟飯になって潜在能力を限界以上まで引き出されたはずの悟飯に、さらに秘められた力があるのはどういうこと? とか、ピッコロにしたって、ネイルと融合し、神様と融合して限界まで強くなったはずなのに、まだ潜在能力があったのかよ、とかねw

でも、そんなところも「ドラゴンボール」なんですよね。そして素直に面白かった。ピッコロの覚醒はファンとしては嬉しかったし。

スカッとする迫力のアクションと絶妙なコミカルを楽しみたい方は是非。

なおこの作品はセルアニメ風の3Dアニメという革新的な技術を使っています。凄いです。3Dのはずなのにセルアニメとほとんど見分けがつかない。今後のジャパニメーションの可能性を見た気がしました。

続編必ずあります。

…悟空、ベジータに負けたしねw

 

3本目はこちら。

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「仮面ライダーBLACK SUN」(2022年、主演:西島秀俊、中村倫也、監督:白石和彌)

…すみません、これ厳密には映画じゃありません💦 でも、どうしても感想を書きたかった。

Amazon Primeで独占配信された特撮ドラマシリーズで、全10話。昭和の仮面ライダーシリーズの中でも名作と言われる「仮面ライダーBLACK」のリブートです。

リメイクではなく、リブート。登場人物の名前は共通していますし、設定も一部を引き継ぎ、随所に「BLACK」へのオマージュがちりばめられていますが、基本的には別の作品です。「BLACK」を知らなくても問題ありません。かくいう私も、「BLACK」は見ていましたがうろ覚えで、ただ「シャドームーン」というキャラクターが強烈にかっこいい敵役として印象に残っているくらいでした。

仮面ライダーシリーズは、平成に「クウガ」が製作され、そのリアルさとシリアスなストーリーが大きな話題となり人気を博しました。以来、令和に至るまでシリーズは続いていますが、最近のライダーはいつしか子供向けの作品となり、ビジュアルも派手になって戦隊ものと区別がつかなくなった…というのは言い過ぎかも知れませんが、「クウガ」のようなリアルさ、シリアスさが失われている、という印象が少しでもある方にはぜひ観てほしい作品です。

はっきり言います。重いです。昭和の学生闘争を思わせるキナ臭い雰囲気が受け付けない方もいるかも知れません。そもそもがR18? R15?なので大人向けでちょっと難解でもあります。

でも、それでも大人には観てほしい。一見の価値のある重厚な人間ドラマです。それでいてしっかりヒーローものでもある。最終話のライダーキックに私は震えました。

あえて注文をつけるなら、ラストでしょうか。

想いは受け継がれていく…というシーンだったのかも知れませんが、ちょっと救いがないな、と感じました。まあ、葵ちゃんの性格ならああするだろうと納得はしましたが、きっと光太郎はそんなことを望んではいないでしょう。光太郎が望んだのは、自分の代で戦いを終わらせることで、葵ちゃんには人並みに幸せになって欲しかったのではないでしょうか。

まあそれはともかくとして、名作です。視聴できる環境にある方には強くオススメします。

 

…とまあ、番外編というか補足というか、長々と書きましたが、映画は2023年もたくさん観たいですね。

それにしても趣向の変化なのか何なのか、驚くほど洋画を観ていないですね。昔は「スター・ウォーズ」に「インディ・ジョーンズ」、「マトリックス」に「ロード・オブ・ザ・リング」と、夢中になって観たものですが。話題になった「トップガン マーヴェリック」も結局観ていないし。

正直、「これ凄そう!! 観たい!!」と思える洋画が今年なかったのは事実ですね。今はCGで何でも作れる時代ですから、映像が凄い!!というだけでは惹かれないんですね。あとは個人的にはハリウッド離れがあるような気がします。凄い映像よりも、良い物語が見たい。さて、来年はそういう洋画があるでしょうか。

みなさんが2023年に期待している映画はありますか?

私は今のところ、「シン・仮面ライダー」くらいかなぁ。

 

それではまた。よいお年を。

ケーンでした。

2022年12月23日 (金)

ケーンの映画感想文「すずめの戸締まり」

どうも、ケーンです。

映画感想文、今回はこちら。

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「すずめの戸締まり」(2022年、監督:新海誠)

 

CMでは「新海誠の集大成にして最高傑作!!」と銘打っている作品です。

私の新海監督とのファーストコンタクトは「君の名は。」(2016年)でした。すみません、ミーハーで。それ以前の作品は知りませんでした。

「君の名は。」で感動して、

「この監督すげえ!!」

ってなって、次に公開された「天気の子」(2019年)も劇場で観ました。

そして、ちょっとがっかりしました。

ネタバレになってしまいますが、「天気の子」は、「君の名は。」に続くボーイ・ミーツ・ガールの作品で、主人公の少年が、

「好きな女の子と世界のどちらを取るか」

という究極の選択を迫られる物語でした。結局主人公は好きな女の子を取るのですが、その結果、世界(正確に言えば東京)は大変な状態になってしまうのです。

主人公が自分の想いを貫いた、美しい物語と取れるかも知れませんが、私は、

「何とかならなかったのかなあ」

という気分でした。

最後に主人公の少年が、再会した女の子の手を取って言います。

「大丈夫だ!!」

と。

「いや、ぜんぜん大丈夫じゃねーし!!」

そう心の中でツッコミを入れてしまったのは、たぶん私だけでしょうがw

 

そういうわけで、「すずめの戸締まり」にも、ちょっとそんなに期待していませんでした。

そもそも、「集大成」という言葉に私はあまりいい印象がありません。よくスポーツ選手が「この大会が私の集大成です」と言った時って、決まって成績振るわなかったりするじゃないですか。だから、今回もがっかりさせられるかも、という不安がありました。

でも、

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「すーずめっ」

CMでこの猫を見た時、あれ、と思ったのです。

「君の名は。」も「天気の子」も不思議現象を取り入れていたけど、こんなかわいい系の、マスコット的なキャラは出てなかったぞ。それに何だあの「動く椅子」は?

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まるでジブリ作品じゃないか。

そう思いました。少なくとも、前の2作品とはテイストが違うぞ、と。

それで興味を抱いて、観に行ったのです。

 

結果は…大正解でした!!

「集大成」というのとはちょっと違うかなと思いますが、「最高傑作」というフレーズは間違っていなかった。個人的には、あんなに感動した「君の名は。」よりもよかったです。

オススメ度は、

★★★★☆

です。

正直、個人的には星4.5でもよかった。それだけ満足できた作品でした。

 

ストーリーはファンタジーの王道です。RPG的といってもいい。主人公の少女、鈴芽(すずめ)はひょんなことからある目的のために旅をすることになる。各地でさまざまな人と出会い、協力を得て、最後に待ち受けるラスボスに挑む…というもの。

目的がわかりやすいために、登場人物の心情に感情移入したり、謎を考察しながら観る余裕がある。つまり、観客を置いてけぼりにしないんですね。王道のよさ、というか。

それでいて展開が面白く、人間もしっかり描かれている。ファンタジーでありつつも、ちゃんと「リアル」を描いています。

そして、最後には新海作品らしく、しっかり感動させてくれます。

 

この作品の特徴は、「君の名は。」や「天気の子」のように現実世界にファンタジー要素を混ぜ込みつつも、前の2作品よりもファンタジー色を強めていること。

例えば、ジブリ映画みたいな。

主人公のすずめは、ごく普通の女子高生のはずなんですが、その身体能力が常人離れしています。ものすごい長距離を短時間で走り抜けたり、動いている観覧車に飛びついたり。後から考えるとちょっとリアリティに欠けるかなと思うんですが、観ている間は気になりませんでした。
ジブリ映画に出てくるキャラクターって、普通の人間でもかなり足が速かったり、ジャンプ力がすごかったりするじゃないですか。あんな感じ。でもそんなに不自然には見えないんですよね。演出が上手いのでしょう。

そして、「すーずめっ」としゃべる猫や、動く椅子なんていうコミカルな見た目のキャラも登場する。

もしかしたら新海監督は今回、意図的にジブリ映画に「寄せた」のかも知れませんね。

 

0.5の減点はもう、単に相対的なものです。

今年は「シン・ウルトラマン」という神作を観てしまったので、それと比べると、どうしてもこうなっちゃうんです。

なので、もし「シン・ウルトラマン」の公開がなかったら今年No.1の満足度だったかも知れません。

というわけで「すずめの戸締まり」、老若男女問わず楽しめる作品だと思いますので、ぜひ!!

それではまた。

ケーンでした。

 

 

2022年12月19日 (月)

このどうしようもなく醜く愛しい世界で その3

どうも、ケーンです。

このコーナー、その3を書くことになってしまいました。

それでも、どうしても言いたいことがあります。楽しい記事ではありませんが、お付き合いいただければ幸いです。

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上は10年近く前に放送された「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」の第1話の台詞です。

もうね、岸田首相にこの台詞を叩きつけてやりたい。

 

 

先日、岸田内閣は自衛隊の敵基地攻撃能力(反撃能力)の保持を閣議決定し、そのために増税することを表明しました。

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首相の会見を私もテレビで見ましたが、まあ官僚の原稿の棒読みでしたね。同じ公務員が言うんだから間違いないです。岸田さん本人の言葉は入ってないです。

いや、もしあれがぜんぶ岸田さんの言葉だとしたら、そっちのほうが問題です。だって考え方も説明の仕方も、ぜんぶ官僚と同じってことですから。

つまり、「結論ありき」ってこと。

あの会見の中で、個別具体的な話がありましたか?

例えば具体的な脅威としてウクライナに侵攻したロシアを挙げてましたけど、ウクライナと日本はぜんぜん別の国です。外交関係も違う。ロシアがどんな理由で、いつ、どうやって、日本のどこを攻撃しようとしているのか、そういう話は一切なかったですよね?

北朝鮮がミサイルを連発していることにも触れましたが、北朝鮮の狙いはアメリカです。日本にある米軍基地を邪魔だと考えているかも知れませんが、日本という国など、アメリカのおまけ程度にしか見ていません。そんな北朝鮮が、どんな理由で日本を攻撃するのでしょう?

そんなこと説明できないから、しなかったんです。中国についても同じ。危機意識を煽る事実だけをいくつか挙げて、ほら世界はこんなに危険な状態なんだよ、日本ものんびりしていられない、防衛力強化しよう、というわけです。

先に「防衛力強化」っていう結論があって、後から根拠を色々つけていっただけ。官僚のお馴染みのやり方です。

「決断しました」なんて偉そうに言うけど、岸田さんは別に何も決断していない。お得意の「聞く力」で、防衛族の官僚や議員の言う事を聞いて、それをそのまましゃべっただけです。

その「聞く力」も、どうやら国民の、正確に言えば自分の支持者を除くその他大勢の国民の声には発揮されないようですね。

 

 

まあ、岸田さんの首相としての、もっと言えば国会議員としての資質はともかくして。

敵基地攻撃能力の保持、そしてそのための増税、これはいただけません。

だって違憲だから。

9条の問題だけじゃありません。今回の決定は戦争の放棄という大原則はおろか、公共の福祉も、国民の健康で文化的な最低限の生活も破壊するものだからです。

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まず一つ目。

仮に日本に侵攻した国があったとして、それに反撃したら「戦争」になります。国語辞典を引いてみて下さい。主権国家同士が軍事力を行使して争う状態を「戦争」というんです。これは「戦争の放棄」を謳った憲法第9条に明らかに違反します。

攻撃に対して反撃するなら、まず憲法改正が必要です。それをせず、議論もせずに決定を強行したのは暴挙と言わざるを得ません。

憲法解釈として認められているのは、「専守防衛」です。

攻撃に対してはひたすら「守る」。敵国がミサイルを撃ってきたら、それを撃ち落とすまでが「防衛」で、敵国のミサイル基地にミサイルを撃ち込んで破壊する、などということを憲法は認めていません。

基地にミサイルを撃ち込めば、被害が出ます。基地に人がいれば、人が死にます。

そして、ミサイル基地を破壊された敵国はどうするか? 黙って引き下がるとは思えない。別の基地から再びミサイルを撃つか、戦艦や戦闘機で直接攻撃に出るでしょう。

そうなったらもう、本格的な戦争のはじまりです。

戦後50年間、日本は懸命に自国産の戦闘機やミサイルの開発に力を注いでいました。でも、ほんとうにやるべきはそれではなかった、と私は思います。

本当にやるべきだったのは、「バリヤー」の開発です。

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SFによく出てくる、アレですね。

荒唐無稽でしょうか? でも、日本人は優秀です。50年もあれば開発できたのではないでしょうか?

 

 

二つ目。

「敵国に攻撃を思い留まらせるための抑止力」として防衛力強化が必要、と岸田さんは言っていましたね。

仮に日本を狙う敵国があったとして、攻撃を思い留まるには、それを上回る軍事力を日本は持たなければならない、ということになります。

だって、

「ちょっと反撃されても、最終的には勝てるから問題ナシ!!」

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なんて考えて攻めてくるかも知れないでしょう?

そうすると、当然、敵国は日本を上回る軍事力を持とうとする。すると日本はそれをさらに上回ろうと…って、あれ? この展開、聞き覚えがありませんか?

そう、冷戦時代のアメリカとソ連の軍拡競争です。

仮に脅威がロシアや中国だったとしましょう。この2国を上回ろうとするなら…とんでもない軍事超大国が誕生するとは思いませんか?

さらに言えば、そうなった日本を、今は同盟国のアメリカはどう思うでしょうか?

今度は日本が脅威だと、アメリカの大統領が言わない日が来ないと、どうして言えるでしょう?

忘れてはいけません。アメリカは今は同盟国ですが、第二次大戦では敵同士だったのですよ? 過ぎた力を持って思い上がった日本が先の大戦で何をしたか、アメリカは身に染みて知っています。日本を心の底から友好国だなんて思ってはいませんよ。

そして、あのトランプのような予測不能な大統領を誕生させてしまう国でもある。

アメリカが矛をさかしまにして日本に侵攻しない日が、永遠に来ないといいのですけどね。

 

 

三つ目。

防衛力強化のために増税する、と岸田さんは言いました。具体的には法人税、所得税、たばこ税を引き上げる、と。

たばこ税はまあ喫煙者だけの問題なのでいいとして(いやよくないか)、所得税は直接家計に打撃を与えます。賃上げをするから大丈夫、などど釈明していますが、この円安・物価高の中、企業が賃上げできる率はわずかです。5%や6%の賃上げなんて無理。2022年の平均賃上げ率は2%です。2023年もせいぜいその程度でしょう。そんなわずかな上昇の中から所得税が引かれるんですから、ぜんぜん大丈夫じゃない。

そして法人税の増税は企業の利益を減らし、賃上げをするだけの体力を奪います。どんなに労働組合ががんばっても、会社の存続がかかっている、などど経営側に言われたら妥協せざるを得ないでしょう。解雇されるよりはマシですからね。

そうして賃上げも実施されず、家計負担が上がるとどうなるか。

国民は節約します。買い控えします。するとモノを売る企業は儲からないから、ずっと賃上げができない。一方で円安は進み、物価は上がり続ける。家計はどんどん冷え込んで、貯蓄を取り崩すしかなくなる。

「貯蓄から投資へ」なんて岸田さんは意気込んでましたけど、そんな余裕なんかありません。いつか上がるわずかな利益より、今を生きるためのお金が必要なのですから。

かくして岸田さんの「所得倍増計画」は破綻する。経済は回らず、生活に困窮する人が巷に溢れかえる…。

それでも政府は軍備増強をする。国民が飢えていても構わずにどんどんミサイルを配備する…って、あれ? こんな国、今もどこかにありましたよね?

そう、北朝鮮です。

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これから日本がやろうとしていること。それはあの国とどこが違うのでしょうか。

 

 

四つ目。

これはたぶん予想というより妄想の範疇であってほしいのですが、日本が軍備増強すると、アメリカはどう動くでしょうか?

かつてトランプは大統領時代にこう言いました。

「在日米軍に金がかかりすぎる」

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日本の軍備が十分になれば、また専守防衛でなく反撃能力を持つようになれば、在日米軍の縮小という方向に動く可能性もあるのではないでしょうか。

そのこと自体は問題ではありません。主権国家に他国の軍隊が配備されていることのほうがおかしいですから、撤退してくれればそれに越したことはありません。

ただ、米軍が減れば、当然、その穴埋めを自衛隊がしなければならなくなり、今の規模では足りなくなる。そして「戦争したい!!」なんて変態がそうそういるとも思えませんから、日本の若者が自衛隊の募集にこぞって応募する、なんてことはないでしょう。

ならば政府はどうするか。

「募集しても来ないのなら、強制してしまえ」

徴兵制の復活です。何の訓練もしていない素人を配置するわけにはいきませんから、一定年齢に達した国民には兵役が課されることになる。

こんな将来も、決してないとは言い切れないのです。

 

 

長々と書きましたが、私は政治の専門家でもないし、軍事評論家でもありません。大学で経済学をちょっとかじっただけの、ただの平凡な一般人です。

そんな私でさえ、ここまでの想像ができる。

ということは、頭の良い霞が関の官僚たちも、議員先生たちも、想像しているということです。

みんな、わかってやってるんですよ。

国民ひとりひとりの生命より国益を優先する、戦前の日本に戻そうとしているんです。

だからみなさん、もっと声を上げましょう。

難しことはわからなくてもいい。直感的に、

増税されたら困ると思いませんか?

戦争で人を殺すのも殺されるのも嫌だと思いませんか?

どうぞ、その直感に従って声を上げて下さい。

お国のためじゃない、あなたと、あなたたちの大切な人たちのために。

 

 

最後に、こんな言葉があります。

「戦争は外交における最後の、そして最悪の手段である」

誰の言葉かは記憶していませんが、真理だと私は思います。

「戦争ができる国」へと突き進むことを「決断」した岸田内閣は、「話し合いによる外交交渉は俺たちには無理」と自分で言っているようなものです。

武力を背景にした交渉を「話し合い」とは言いません。それは「恫喝」と言うんです。

そんな国になって満足ですか、あなたたちは?

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「俺は…、嫌だね」

 

 

それではまた。

ケーンでした。

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2022年12月17日 (土)

ケーンの映画感想文「THE FIRST SLAM DUNK」

どうも、ケーンです。

映画感想文、今回はこちらを取り上げます。

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「THE FIRST SLAM DUNK」(2022年、原作・脚本・監督:井上雄彦)

「SLAM DUNK」(以下スラムダンク)は、1990年代に少年ジャンプに連載されたバスケットボールを題材にした漫画で、テレビアニメ化もされ人気を博しました。

そのスラムダンクが20年の時を経て、原作者自らの手で映画化されるということで話題に。しかし、公開までストーリーが一切非公開だったことや、声優がテレビアニメ版から総入れ替えとなったことなどから、「どうなってしまうのか?」と不安視されていた作品でもありました。

私も、テレビアニメ版をリアルタイムで観ていた世代です。そのため、声優総入れ替えにはどちらかというと否定的でした。やっぱり、観ていた当時の声が刷り込まれているんですね。

年月とともに声優交代となったアニメはたくさんあります。ドラえもん然り、クレヨンしんちゃん然り。でも、同じジャンプ作品でも、例えばドラゴンボールは今もほぼオリジナルキャストで続いていますし、劇場版シティーハンター(新宿プライベート・アイズ)もそうでした。

なので、正直、あまり気乗りはしていませんでした。ですが公開後、

「観てよかった!!」

「泣けた!!」

「最高!!」

といった声が多く聞こえたため、さてどんなものか、と劇場に足を運んだのでした。

以下、ネタバレを含むので未見の方はご注意を。この映画のオススメ度は、

★★★☆☆

となります。

スラムダンクが好きだった私個人としては星4つなんですが、客観的には1つ減となってしまいます。

確かに素晴らしい作品でした。

ストーリーがいい。作画も演出も素晴らしい。試合の臨場感、迫力、スピード感がすごい。それでいてただのスポーツアニメじゃなく、ちゃんと人間ドラマも描かれている。観ている間、切なくなったり、熱くなったり、うるっときたシーンもありました。かつて私たちに刺さった名言もしっかり出てきます。

間違いなく、私たちの知ってるスラムダンクがそこにありました。

ただ。

時間的な制約があるので仕方ないとはいえ、やっぱり説明不足な面が否めなかった。

今回の主人公、宮城リョータについてはしっかり描かれています。他の4人、桜木花道、流川楓、三井寿(ミッチー)、赤木剛憲(ゴリ)にもそれぞれスポットは当てていましたが、ハイライト的に挿入されるだけなので色々疑問が出てくる。

もちろん、スラムダンクファンなら周知の事実です。

・不良だった花道がなぜ突然バスケ部に入部したのか、リーゼントから坊主頭になったのはなぜ?

・花道と流川が仲が悪いのはなぜか、特に花道が流川をライバル視している理由は?

・ミッチーがスタミナがなく、試合中早々にバテテしまうのはなぜか?

など。

細かいところですが、スラムダンクを知らない観客には??だったのではないでしょうか。

良くも悪くも、ファンのための映画だった、という感想を持ちました。

声優交代については、観たら納得しました。

たぶん原作・監督の井上氏は、自分の漫画を「リアルに動かしたかった」のではないでしょうか。それはアニメ化とは微妙に意味が違います。テレビアニメ版は面白かったけれど、少年漫画であるだけに、「面白く」作られています。演出にメリハリがあるというか、言ってしまえばオーバーリアクションなんです。

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↑とかねw

喜怒哀楽がはっきりしている。それはテレビアニメとしては正解だと思いますが、現実の人間はあそこまで大きくリアクションをするでしょうか?

井上氏は「リアルな芝居」を求めたのだと思います。新しいキャストの皆さんは、みんなそれを意識しているように感じられました。

ここで勘違いしてほしくないのは、オリジナルキャストの声優さんたちにはそれができないと言っているわけではない、ということ。

オリジナルキャストの声優さんたちは皆、人気も実績もあるプロです。「リアルな芝居」を求められたなら、きっとできたことでしょう。でも、テレビアニメ版の声に慣れ親しんだ人たちが聞いたら、きっと大きな違和感を感じたと思います。

だから、総入れ替えという決断をしたのではないでしょうか。まあ、あくまで私の想像でしかないんですが。

でも。

それでも、私はやっぱりオリジナルキャストで花道たちを観たかった。それを思うと、ゴリ役の梁田さんが急逝してしまったことは残念でなりません。

そしてもう一つ。

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「安西せんせい…バスケが…したいです…」

このシーンがなかったのは個人的に許せません!!w

そんなわけで、上記の評価です。

知ってる人は観て正解。てか観るべし!!

でも、知らない人にはちょっとね…という作品です。「THE FIRST」と銘打っているだけに、そこが残念でした。

最後に懺悔を。

晴子ちゃんの声はやっぱりオリジナルのがよかったなぁ…と思いながら観た後、エンドロールで声優さんの名前を見た途端、心の中で最速土下座してしまったのは私です。

ワタクシ、真綾さんファン失格ですごめんなさい…( ノД`)シクシク…

それではまた。

ケーンでした。

2022年12月14日 (水)

レト近況2022.7-12

どうも、ケーンです。

また間が開いてしまいました。ちょっと仕事で色々ありまして…これについては落ち着いたら書きます。

今回は我が家のセキセイインコ、レトの近況を。

レト、正式名ヴァイオレット号(♀)。

今年の7月で4才🎂になりました。換羽期や季節の変わり目でちょっと元気のない時もありましたが、ほとんどいつも元気です。

そんなレトにちょっとした変化がいくつか。

 

①美容師さんごっこ

鳥さんはよく毛づくろいをしますが、飼い主にも(!!)してくれるようになりました。

しかも…まつ毛!!

飼い主がソファに寝ていると、おもむろに顔に近寄ってきて、目尻のまつ毛を整えてくれますw

舐めてるんじゃないですよ? ほんとに毛づくろいなんです!!

引っ張るわけでも噛みつくわけでもないので、痛くありません。初めてやられた時はびっくりしましたが、慣れるとけっこう気持ちいいです、コレw

顏バレしてしまうので写真はないのですが、一日一回はしてくれます。

「かいぬしもキレイにしてあげましゅね」

小さな美容師さんの、そんな声が聞こえるようで癒されます。

 

②ちゃぽちゃぽ詐欺

レトがシンクで水浴びすることは以前にも書きましたが、キッチンという空間がお気に入りで、浄水器の上にとまって過ごすことが多いです。

そんなレトは、できればお気に入りの場所で飼い主と遊びたい。でも、飼い主はリビングのソファに寝転がってテレビを見るのが好き。

小さな頭でいっしょうけんめい考えたレトは、ある作戦に出ました。それが「ちゃぽちゃぽ詐欺」。

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キッチンに飛んで行ったレトは、しきりにシンクの周りをうろうろして、ぴよぴよと鳴きます。

飼い主「なあにレト、ちゃぽちゃぽ(=水浴び)したいの?」

レト「ぴよ、ぴよ」

飼い主「そっか。じゃあ待ってね、いま行くから」

そうして飼い主がキッチンにやってくると、大喜びで飼い主の肩にとまります。そして、水浴びは…しないっ!!w

すべては飼い主をおびき寄せるための演技なのです!!w

恐ろしい子…w

 

③すみっこぐらし

「すみっこぐらし」と言えば、子供に人気のキャラクターですよね。

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↑こんなの。

でも、レトは本物です。

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見て下さい。見事な「すみっこぐらし」w

最近はここがキッチンと同じくらいお気に入りで、昼間はここでよく昼寝をしています。狭いところが本能的に安心できていいのでしょうね。

狭いところといえば、こんなところにも!!

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いくらなんでも狭すぎるやろっ!!w

気がつけば計量カップの中に数個の💩が…なんてこともw

 

そんなこんなで、レトとの付き合いは4年を超えましたが、いつも面白くてかわいくて、見ていて飽きません。

これからも5才、10才と長生きしてほしいものです。

 

追伸

今さらですが、YouTubeに投稿されている「うめごまブラザーズ」にハマっています。

セキセイインコのうめちゃんと、ウコロインコのごまちゃんの動画で、特にうめちゃんのおしゃべりは秀逸!!

特に、

「うめはちっちゃいからオヤツ少しだった!!」

と訴える動画は爆笑モノでした。未見の方はぜひ!!

リンクはこちら↓

https://www.youtube.com/@Pinhu

 

それではまた。

ケーンでした。

2022年10月 3日 (月)

ケーンの映画感想文「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」

 どうも、ケーンです。

 今回取り上げる映画はこれ。

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「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」(2022年 監督:安彦良和)

 いわゆる初代ガンダム、ファーストガンダムと呼ばれるガンダムシリーズ最初のTVシリーズ「機動戦士ガンダム」の中の1エピソード「ククルス・ドアンの島」という回をリメイクしたものです。

 このエピソードはストーリーの本筋からは外れた回だったため、後に制作された劇場版ではカットされていました。ただお話自体はとてもメッセージ性のある内容で、ファンには人気の高い回でもありました。

 もう一つこの回で有名なのは、「作画崩壊」です。

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 なんというか、今の時代では考えられないくらい作画がヤバいことになってますね。当時のアニメはみんな手書きだったし、ガンダムは制作スケジュールがタイトだったこともあったという事情もあるんですが…。まあそんな意味でもファンの間では有名な回でした。

 でも、監督の安彦良和さんはこのエピソードを今の世の中に出す意味を感じたのでしょう。昔のリベンジと言う意味もあったでしょうが。

 なお安彦良和さんは漫画「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」を発表していますが、その中にもこのエピソードは入っていません。言わばこの映画は「ORIGIN版 ククルス・ドアンの島」とも呼べるでしょう。

 映画化にあたってストーリーは大幅に手を加えられていますが、大筋は同じ。作画は最新クオリティで、モビルスーツはCGで描かれています。声優さんはすでに亡くなっている人もいるのでかなり刷新されていますが、アムロとカイはオリジナルの人(アムロ:古谷徹さん、カイ:古川登志夫さん)がそのまま続投。回想シーンで登場するシャアの声も池田秀一さんです。

 アムロの声を聞いた感想。

 

「古谷徹は化け物かっ!?」

 

 「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」で一度大人のアムロを演じている古谷さんですが、今回のアムロは16歳。古谷さんの実年齢は69歳です。もう少年の声は無理なんじゃ…と思っていたら、驚くほどナチュラルでした。さすがはプロだなぁ、と感服しきり。

 …話が逸れましたw

 とにかく、最新の映像で蘇ったファーストガンダム、オールドファンにはたまらない映画でしょうね。ただし!!

 

 オススメ度:★★★☆☆

 

としておきます。

 まず、ファーストガンダムの大筋を知っていなければストーリーが理解不能であること。ガンダムというタイトルに惹かれて予備知識なしに観た人には、アムロたちの置かれている状況がわからなかったでしょう。さらに唐突に出てくるコップ将軍とマ・クベの会話も意味不明。そもそも連邦とジオン、今どっちが優勢なの? 南極条約って何? 新規の観客は置いてけぼりです。ここが減点。

 さらに主人公アムロの容赦のなさ。戦場のことなので仕方ないのかも知れませんが、アムロは敵を容赦なく殺します。ビームサーベルでコクピットを貫くし、ガンダムの足で敵兵を踏みつぶしたりする。「機動戦士ガンダムSEED」の主人公キラが「敵を殺さず無力化する」という戦い方を貫いて人気を博したのとは対照的で、今の人には引いた方も多かったのではないでしょうか? 戦争なんだから人は死ぬんだ、という現実をあえて突きつける、という演出なのかもしれませんが、エンターテインメントとしてどうなのか? と感じてしまいました。

 最後にモビルスーツのCG化。CGになったことで、モビルスーツの解像度が上がり、パネルラインやマーキングなどが施され、よりリアルになっています。ガンプラを作ったことのある人には、「Ver.Kaのガンダムが動いている!!」と言ったらイメージしやすいでしょうか? 動きもリアルで、ぬるぬると滑らかに動きます。現実にモビルスーツが動いたらこうなるんだろうなぁ、と思いましたが、昭和生まれで手書きアニメで育った私には違和感がありました。巨大ロボットというのは、もっとガシガシと動くイメージなのです。なんというか、人間のように複雑な関節ではないので可動域に制限がある→よって細かな動きは構造上無理→結果、メリハリのある動きになる──と考えてしまうんですね。もちろん、当時は手書きアニメだったため動画に限界があり、止め絵を多用しながらも動きを見せなければならない、という事情があったとはいえ、そのメリハリのある動きがかっこいいと感じられたのは事実です。年寄りのわがままと言ってしまえばそれまでですが。

 とまあ、長々と書いてしまいましたが、伝え聞く「機動戦士ガンダム」を現代のクオリティで観たい!! という人にはオススメです。

 それではまた。

 ケーンでした。

 

 

 

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