冒険の記録~シーズン2.3③~
※ネタバレ注意!!
【理と絆】
ジョゼフ「時は来た──だな。行くがいい」
ジョゼフに見送られて、ケーンはフィンダムに渡った。
始まりの洞。皆が集っていた。
セシリー「いよいよ──ですね」
ガルドリン「そろそろ行くか。セシリー、なんか言っとくことねえか?」
セシリー「あ、はい…いいえ、言葉を尽くしてもきっと足りませんから」
ガルドリン「じゃあ俺から一言いいか、隊長」
ガルドリンがケーンを見て、首をポキッと鳴らす。
ガルドリン「ジョゼフの口車に乗せられてお前についてきてからこっち、引いても引いても貧乏くじばかりだ。でもまあ、悪くなかったぜ。面白かった。感謝してるぜ」
エリオット「同じく感謝してます」
とエリオット。
エリオット「隊長はこんな俺でも必要としてくれた。嬉しかったです」
すると、リズが駆け寄ってきた。
リズ「あたしも。言葉は少ないけど、気持ちはガルドリンの倍、エリオットの三倍だから」
ガルドリン「なんだそりゃ」
セシリー「感謝の気持ちなら、私も負けません!」
エリオット「じゃあ負けず嫌い部隊、行きますか!」
そして一行は出発した。
精霊竜との決戦のため、精霊竜のねぐらへと向かうケーンたち。
赤き扉を抜けた先。竜は現れた。
セシリー「ウィルミア…私がわかる? 全部…もらいに来たよ」
オオ…ンと吠えるウィルミア。
竜と人との決戦がはじまった。
強大な竜の力がほとばしる。小さな人間たちがそれに抗う。竜の巨体が宙を舞い、激烈な雷が地を走る。傷つきながら、覚者たちは剣を振るい、矢を放ち、魔法を撃った。ケーンなどは断崖から落下し、三度の復活力を使い切るほどの戦いだった。
セシリー「ウィルミアよ、鎮まれ!!」
竜力の奔流が覚者たちを打つ。だがそれが尽きた時、竜は地に堕ちた。
動かなくなったウィルミアに、セシリーが歩み寄る。
自らの覚者に看取られながら、竜はゆっくりと瞳を閉じていった。
すると、ウィルミアの身体が光と化してゆく。
ガルドリン「な、何だ!?」
セシリー「芯脈が浄化されても、竜がいなければフィンダムは救われません」
エリオット「セシリー!?」
セシリー「そして竜になるのは──」
リズ「ま、待って!!」
セシリーの身体が輝きながら宙に浮いてゆく。
その顔には笑みが浮かんでいた。手を伸ばす。ケーンへと。
セシリー「竜になる前に…出会えて…よかった…」
ケーンも手を伸ばす。だがその指と指とが触れ合う寸前に、セシリーの姿は静かに消えていった──。
~つづく~
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